古くから神仏が見守り、豊かな自然と食文化が息づく上田市。北向観音や生島足島神社など、日本遺産に認定されている”太陽と大地の聖地”をめぐり、ワインを堪能できる一日旅へ。歴史と自然、そしておいしい時間がゆるやかにつながる——そんな上田の魅力を、五感で感じるルートを歩いてきました。
1.JR 北陸新幹線
上田駅
09:00発
車
30分
上田駅から別所線に乗っていくのもおすすめ
2.北向観音・常楽寺からスタート
09:30着 11:30発



~北向観音と常楽寺―太陽の光に向かう祈りの地~
平安時代初期の天長2 (825)年に開創されたという歴史ある場所。上田市の別所温泉にあり「南向きの善光寺」と向かい合うように北を向いて建つ全国でも珍しいお寺です。境内には市の指定文化財でもある「愛染カツラ」という樹齢 300〜600 年ともいわれるご霊木があり、「縁結びのご霊木」としても親しまれています。
北向観音の本坊である常楽寺は、樹齢 350 年といわれる見事な松や、秋には七色を発する「七色もみじ」があり、時がゆっくり流れるような静けさが印象的です。本堂は、 享保 17(1732)年頃に建てられ、上田市指定文化財となっています。また、本堂裏には、北向観音出現霊地を祀る重要文化財の石造多宝塔もあります。
太陽と大地のエネルギーが交わる“ レイライン”上に位置するとされる別所温泉の地。信州最古といわれる温泉の湯けむりとともに、祈りと自然が調和するこの場所で、心まで清められるひとときが過ごせます。
北向観音
長野県上田市別所温泉1656
0268-38-2023
常楽寺
長野県上田市別所温泉2347
0268-37-1234
車
15分
別所温泉でランチ
3.生島足島神社
13:00着 14:00発



~大地の力を感じる、静かな時間~
上田市のほぼ中央にある生島足島神社。田園が広がるのどかな風景の中に、朱色の鳥居と深い緑が映える美しい神社です。
この神社には、生命の根源を司る日本国土そのものである「生島大神」と、万物を満たす「足島大神」の二神が祀られています。東日本では皇居内にある宮中三殿とここだけに祀られているといわれます。
御本殿はまるで池に浮かぶかのように建てられ、水面に映る姿がとても印象的。橋を渡って参道を歩くと、風に揺れる木々の音が心地よく響きます。
境内では 1 年を通じて七五三の御祈願や各種御祈祷が執り行わられ、観光地のにぎやかさとは違う、厳かなときが流れていて、自然と背筋が伸びるような気持ちになります。
長野県上田市下之郷中池西701
0268-38-2755
車
20分
4.シャトー・メルシャン椀子ワイナリー
14:30着 16:30発



~太陽の丘で味わう、上田の恵み~
生島足島神社をあとにして、上田の南丘陵地にある「シャトー・メルシャン椀子(まりこ)ワイナリー」へ。ゆるやかな坂道を上ると、視界いっぱいに広がるブドウ畑。風が通り抜けるたび、葉の間を光がきらめき、まるで大地全体が呼吸しているようです。
国内でも有数の日照時間を誇る上田市は、ブドウ栽培に理想的な環境。2019年にオープンしたこのワイナリーでは、ワインづくりの見学やテイスティングを気軽に楽しむことができます。スタッフの方にすすめられて味わったのは、椀子ヴィンヤード産のメルロー。やわらかな果実の香りとほどよい酸味が広がり、太陽と土の力をそのまま閉じ込めたような味わいでした。
ショップでは限定ワインやオリジナルグッズも充実。テラス席に腰かけると、遠くに浅間山を望む絶景が広がり、グラスを傾ける手も自然とゆるみます。
「上田の自然って、こんなにも豊かだったんだ」と感じられる、五感が満たされる時間。太陽のぬくもりと風の音を感じながら帰路につきました。
長野県上田市長瀬146-2
0268-75-8790
開館時間/10:00〜16:30(テイスティングカウンター L.O.16:00)
ふと今日の旅路を振り返ると、日照時間が長くて自然豊かな上田らしい「太陽と大地」の力を感じるコースでした。訪れた場所それぞれに上田の魅力があふれ、心まで満たされる一日。歴史の息吹と味覚の余韻を胸に、「次はどんな季節の上田に出会えるだろう」と、また訪れたい気持ちになりました。